[ニューヨーク 7日 ロイター] - TDセキュリティーズは7日、米国債のイールドカーブのモデルを基に分析すると、米経済が1年以内に景気後退(リセッション)入りする確率は55%だとの見方を示した。
TDセキュリティーズは米3カ月物財務省短期証券(Tビル)の利回りと米10年債の利回り格差を分析した。
リフィニティブのデータによると、7日の米金融・債券市場では、Tビルと10年債の利回り逆転が一段と進み、利回り格差は約40ベーシスポイント(bp)と2007年3月以来の水準に拡大した。
利回りは今年3月に逆転。いったん正常化したが、5月に再び逆転し、その状態が続いている。
過去50年間に経済がリセッション入りした際には、その前に必ず逆イールドが起こっていたことから、逆イールドはリセッションの予兆とみられている。
TDセキュリティーズのアナリストはリサーチノートで「世界経済への懸念や通商政策の先行き不透明感により、5月以降利回りの逆転が加速したようだ」と指摘した。
TDセキュリティーズは、経済へのリスクを踏まえると、米連邦準備理事会(FRB)は次回9月とそれに続く10月の会合でそれぞれ25ベーシスポイント(bp)の利下げを行うと予想。2020年にはさらに75bpの利下げを行うと見込んでいる。