[ブラジリア 7日 ロイター] - ブラジル下院は7日、巨額の財政赤字の削減に向けた年金改革法案の2回目の採決を実施し、賛成多数で可決した。
法案は、今後10年間で9330億レアル(2350億ドル)の歳出削減を目指す内容。今後上院に送付される。
下院は7月に1回目の採決を行い、賛成379、反対131で同法案を可決していたが、連邦憲法の改正が必要になるため、上下両院でそれぞれ2回の採決が必要になる。
この日の2回目の採決は賛成370、反対124だった。主に野党が提案した歳出削減額を大幅に減らす8つの修正案も否決された。
パウロ・ゲジス経済相は「ブラジルの歴史を変える改革だ」と、法案可決を歓迎。上院でもスムーズな可決を予想していると述べた。
法案には退職年齢の引き上げや一部の給付削減が盛り込まれている。
エコノミストは、ブラジル経済が堅調な成長を実現できるかは、今回の改革にかかっていると指摘。反対意見は根強いものの、大半の議員は財政赤字問題への対応が必要だと認識している。
上院は9月に法案を可決するとみられている。