[ウェリントン 8日 ロイター] - ニュージーランド(NZ)準備銀行(中央銀行)のホークスビー総裁補は8日、追加利下げが必要になる一定の可能性が依然あるとの認識を示した。
NZ中銀は7日、政策金利のオフィシャルキャッシュレート(OCR)を50ベーシスポイント(bp)引き下げ、過去最低の1.00%とした。利下げ幅は市場予想を大きく上回った。これを受けて、NZドルは大幅下落した。
同総裁補はロイターとのインタビューで「OCRの見通しは、より均衡が取れた状態になった。ただ、こうした見通しにおいてもOCRを現在の水準から引き下げることが必要になる一定の可能性がある」と語った。
さらに、経済成長を促進し政策目標を達成するために、必要であればマイナス金利を導入する可能性があるとの中銀の立場をあらためて示した。
マイナス金利については、オア総裁が7日の記者会見で、将来的に導入の可能性があると指摘していた。
ホークスビー総裁補によると、金融政策委員会は、市場に織り込まれていたのが1.25%への利下げで、予想よりも大幅な利下げは通貨への下押し圧力になることを十分に認識していたという。「全ては、目標への回帰に向けた動きの一環だ」とした。
大幅な利下げによって追加利下げの必要がなくなると中銀は願っているが、さらなる緩和の可能性はなお残っており、マイナス金利や他の非伝統的手段も必要に応じて講じることに「完全にオープン」だと語った。
将来的な緩和では、世界経済の見通し悪化や、それによる国内の景況感への悪影響が主な判断材料になると語った。「判断材料として明確なのは世界の環境で、われわれはリスクが下方に傾いていると感じており、今回50bpの利下げを決めた要因の一つだった」とした。