[シンガポール 4日 ロイター] - アジア時間の原油先物は小幅上昇。ただ、世界経済の減速が原油需要を下押しするとの懸念や、サウジアラビアが生産の完全回復を明らかにしたことが重しとなり、週間では大幅安となる見通しだ。
0138GMT(日本時間午前10時38分)現在、北海ブレント先物 (LCOc1)は0.08ドル(0.1%)高の1バレル=57.79ドル。
米WTI原油先物 (CLc1)は0.12ドル(0.2%)高の52.57ドル。
週間では、ブレント先物が6.7%安と、昨年12月以来の大幅安。WTI先物も6%安で、7月以来の大幅下落となっている。
米国で3日に発表された非製造業部門の指標が軟調だったことを受け、世界の原油需要や米経済の先行きを巡る懸念が強まった。
アクシトレーダーのアジア太平洋市場ストラテジスト、スティーブン・イネス氏は「世界の原油需要を巡る懸念が高まっている。ここ1週間の大幅な価格下落を踏まえると、来週の米中通商協議が特に重要になる」と語った。
このほか、サウジのアブドルアジズ・ビン・サルマン・エネルギー相は3日、前月の石油施設攻撃で減少していた石油生産が完全に回復したことを明らかにした。