[ベルリン 14日 ロイター] - ドイツ政府は、次世代通信規格「5G]通信網の構築に関する規則をまとめた。これによると、中国の通信機器メーカー、華為技術(ファーウェイ)の製品は排除しない見通しとなった。
複数の独政府高官は、今回まとめられたセキュリティー規則集に関し、公正な競争環境を整えるため、特定の機器メーカーの参入が禁じられることはないと説明した。
米国は同盟国に対し、安全保障上の理由で5G通信網からファーウェイ製品を排除するよう呼びかけてきたが、ドイツはこの要請に従わなかった格好。米政府は、ファーウェイ製品が中国による他国の情報収集に使われる恐れがあると主張してきた。
独政府のザイベルト報道官は、14日の記者会見で「特定の企業を前もって禁止することはしない」と述べた。
ドイツの通信業者はすべて、ファーウェイ製の機器を使っており、同社を排除すれば5G通信網の整備が後れ、コストも膨らむと警告してきた。
政府高官らによると、セキュリティー規則集は近く公表されるとみられる。
欧州連合(EU)は前週出した報告書で、国家を後ろ盾とするサイバー攻撃が拡大するリスクについて警告した。ただ、中国やファーウェイを脅威として特定することはしなかった。[nL3N26U4JL]