[リスボン 5日 ロイター] - 欧州連合(EU)のバルニエ首席交渉官は5日、EUは英国の「不公平な競争上の優位性」を受け入れるつもりはないとし、将来的な貿易関係を巡る英国との交渉は「困難かつ厳しい」ものになるとの見方を示した。
バルニエ氏はリスボンで開催されたイベントで「英国は関税ゼロ、クオータ(割当枠)ゼロで事足りると考えるべきではない」と主張。欧州委員会との交渉での最優先事項として、国庫補助や社会権、環境権、税制を挙げ、「交渉は困難かつ厳しいものになる」と述べた。
また新たな貿易関係を交渉する時間も「極めて短い」とした。離脱協定案によると、交渉期限は2020年末まで。
バルニエ氏は、英国が最終的に合意のないままEUを離脱する可能性は依然としてあるという見解を改めて示した。