[ベイルート 5日 ロイター] - 格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスは5日、レバノンの国債格付けを従来の「Caa1」から「Caa2」に引き下げた。反政府デモによりハリリ首相が辞任に追い込まれ、投資家の信頼が揺らいだことを受け、債務不履行の可能性が高まったと説明した。
ムーディーズは信用リスクが非常に高い債務を「Caa」に格付けている。レバノンについて「迅速で意味のある政策変更が行われない中、急速な支払い収支の悪化と預金の流出により、国内総生産(GDP)成長率がゼロ以下になるとともに、社会の不満が高まる」と予想。これにより「債務の持続可能性が揺らぎ、通貨のペッグ制の継続性が脅かされている」と分析した。
レバノンは数週間に及んだ反政府デモを受けてハリリ首相が辞意を表明。財政改革は行き詰まり、枯渇しかけている外貨準備高はさらに減少した。
ムーディーズは、65億ドルと推計される今年と来年の対外債務の返済により、中央銀行が使用可能な外貨が使い果たされる公算が大きいと見込んでいる。
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