[オスロ 19日 ロイター] - ノルウェー中銀は19日、政策金利を1.50%に据え置いた。また、政策金利は当面は据え置く可能性が高いとの見方をあらためて示した。
ノルウェー中銀は過去15カ月で計4回の利上げを実施したが、国内外で成長が鈍化するなか、タカ派的バイアスを徐々に修正している。
ロイターが事前に行った調査によると、エコノミスト32人全員が19日の会合で政策金利が1.50%に据え置かれると見込んだ。向こう数年間に利上げがあると予想したのは、6人にとどまった。
中銀のオルセン総裁は「先行きの見通しとリスクバランスに関する理事会の現在の評価は、政策金利が当面は現行水準で維持される可能性が高いことを示唆している」と語った。
一方、スウェーデン中銀は同日、政策金利のレポレートを25ベーシスポイント(bp)引き上げゼロ%とすることを決定。5年にわたったマイナス金利に終止符を打った。
ノルウェー中銀の決定を受け、ノルウェークローネは一時、1ユーロ=9.9575クローネと、対ユーロで0.4%上昇したが、その後は伸び悩み、0821GMT(日本時間午後5時21分)現在、9.9919クローネで取引されている。
ノルデアのアナリスト、Lars Mouland氏は「ノルウェー中銀は政策金利を据え置き、金利の見通しもほとんど変わっていない」と指摘。「金利の見通しに非常に細かな修正を加えた。これは利上げバイアスの中で金利が据え置かれることを示唆している」と述べた。
中銀は、政策の予測は全体として9月時点から概ね変わっていないと表明。インフレ予測をわずかに上方修正し、経済成長予測をわずかに下方修正したため、修正の影響が概ね相互に相殺されたとしている。
クローネは10月、最安値となる1ユーロ=10.31クローネまで下落したが、ここ数日は2カ月半ぶりの高値に戻していた。
*内容を追加しました。 OLJPWORLD Reuters Japan Online Report World News 20191219T094912+0000