[台北 20日 ロイター] - 台湾経済部が発表した11月の輸出受注は、前年同月比6.6%減の445億3000万ドルと、13カ月連続で減少した。
ロイターがまとめた市場予想は1.5%減、10月は3.5%減だった。
市場の需要低迷と米中貿易戦争による「混乱」が背景。ただ、エレクトロニクス製品の海外需要には回復の兆しが見られるという。
経済部によると、エレクトロニクス製品の輸出受注は11月としては過去2番目の高水準だった。
前年同期の海外受注が多かったことも、受注減少の一因となった。
経済部は12月の輸出受注を前年比1.3%減─1.0%増と予想した。
DBSのエコノミスト、Ma Tieying氏は「外需は本格的に回復していない」と指摘。世界経済が低迷しているとの見方を示した。
11月の台湾の輸出が過去1年あまりで最大の伸びを記録したことについては、貿易戦争の影響で中国から台湾に受注がシフトしていることが影響した可能性があると分析した。
同氏は「来年上半期に輸出受注が増加に転じる可能性は残されている」と予想。5G通信技術の需要拡大やアップルの「iPhone11」の販売が好調なことを理由に挙げた。
11月の米国からの受注は前年比4.0%減。10月は3.0%減だった。
中国からの受注は1.2%減。10月は7.3%減だった。
欧州からの受注は13.5%減。日本からの受注は11.1%減だった。