[20日 ロイター] - トランプ米大統領は20日、罷免されるべきだと迫ったキリスト教福音派の有力誌をツイッターで猛烈に批判した。
米下院本会議がトランプ氏のウクライナ疑惑に関する弾劾訴追決議案を可決した後、キリスト教福音派の「クリスチャニティー・トゥデー」は19日付論説で「トランプ氏は罷免されるべきだ」と主張。大統領権力を利用して、自らの政敵への嫌がらせや信用失墜を外国の指導者に強要する行為は憲法に反しただけでなく、極めて不道徳だと批判した。
ピュー・リサーチ・センターによると、キリスト教福音派は全米有権者の約25%を占め、トランプ氏の強固な支持層の一角をなしてきた。2016年の大統領選では、トランプ氏が同派の80%超の票を獲得している。
クリスチャニティー・トゥデーは、トランプ氏が連邦最高裁判事の指名で保守的なキリスト教の大義を前進させたと評価した。一方で、ウクライナ疑惑に関しては、以前に弾劾訴追されたビル・クリントン氏に対するのとほぼ同じ姿勢をトランプ氏にも取ると明らかにした。
これに対してトランプ氏は、クリスチャニティー・トゥデーは「極左」で、野党・民主党を支持していると一方的に糾弾し、さらに「(私以上に)キリスト教福音派のために働いた大統領はこれまでに存在しない。(同誌の主張は)見当違いもはなはだしい」と怒りをぶちまけた。
同誌編集責任者のマーク・ガリ氏はCNNテレビのインタビューで「われわれは、本当に重大な国家的懸念の段階に達したと感じない限り、政治問題にはめったにコメントしない。これは、われわれの生涯の中で今、この時点で考え、祈るための行動として必要なものだ」と述べた。