[香港 26日 ロイター] - 香港では26日、数百人がショッピングモールをデモ行進した。24日のクリスマスイブから連日、ショッピングモールでの抗議活動が行われており、時に暴徒化し、警察が催涙弾などを使用して排除にあたっている。
26日のデモは、前日までの2日間に比べると規模は縮小したが、九竜半島や新界地区では治安警察がパトロールを強化している。九竜半島・尖沙咀(チムサチョイ)にあるモール、ランガム・プレースは、黒装束のデモ隊が占拠したことを受け、警棒と盾を装備した数十人の警察が封鎖した。
デモに参加していた若い女性は「7カ月近く戦っている。香港警察は悪いことをたくさんしてきた」と述べた。身元を隠すために黒いマスクを着けていた。
デモは、香港から中国本土への容疑者引き渡しを可能にする「逃亡犯条例」改正案を巡り、6カ月以上前に始まった。改正案は撤回されたものの、より広範な民主化運動へと移り変わっている。区議会議員選挙で民主派が圧勝した12月上旬は、落ち着いたものの、祝日の時期に再び激化している。抗議参加者の多くは警察が不必要な武力を行使しているとの見解で、怒りをあらわにしており、警察の武力に関する独自の取り調べを要求している。
警察側は、デモを取り締まるための必要最低限の武力しか使っていないと主張している。香港のテレビ局RTHKによると、警察は26日、香港の金融センター北部に位置する大埔のモールで、数人の抗議活動家を拘束した。
抗議参加者はまた、1997年に香港が英国から中国に返還された当時に約束されていた自由を中国が侵害しようとしていると主張。中国政府は香港を干渉していないと述べ、当時適用された「一国二制度」を維持していると主張。他国がデモを煽っているとしている。
香港政府トップの林鄭月娥行政長官は25日、多くの香港人や観光客にとってクリスマスイブの祝いが台無しになったほか、地元のビジネスが打撃を受けたとし、フェイスブックで抗議活動を非難した。
26日は、目出し帽をまとい黒い旗を掲げるデモ隊が更新する中、モールにある一部のレストランや店はシャッターを閉めた。
香港政府は26日、一部のデモ隊による「前例のない暴力」を非難した上で、自由と人権の保護が最優先事項だとした。
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