[国連 26日 ロイター] - ロシアなど外国政府の当局者に対する米政府からのビザ(査証)発給が遅れていることについて、グテレス事務総長は米側に繰り返し懸念を伝えていると述べ、この問題を黙認しているとのロシアの批判に反論した。国連報道官が26日、明らかにした。
ロシア政府は、米ニューヨークの国連本部への出張を予定する当局者らに米国が意図的にビザ発給を渋っていると訴えてきた。
国連のデュジャリック報道官は、グテレス氏と国連法律顧問は「何カ月も前からホスト国の高官らに繰り返し懸念を伝えてきた」と強調した。
対米関係に関する国連委員会の最新の報告書によると、中国、北朝鮮、イラン、シリア、キューバなどの諸国も米国のビザ発給の遅れを指摘している。
報告書によると、米政府は、国連本部ホスト国としての責任を真摯に受け止めているが、「国連の仕事とは関係がなく、ホスト国の国家安全保障に悪影響を及ぼす目的を果たすため、個人が米国への渡航を計画していると示す明確な証拠がある特殊なケースにおいては、米政府はその個人を排除する権利を留保する」と表明した。