[マニラ 27日 ロイター] - クリスマスにかけてフィリピン中部を直撃した台風29号(ファンフォン)による死者は、27日時点で28人となっている。災害当局が明らかにしたもので、依然12人が行方不明という。
現在は復興作業が行われており、当局が電力の復旧に努める一方、住民は自宅の修理に追われた。
台風は24日夜、時速120キロの最大風速と150キロの最大瞬間風速を伴ってフィリピンに上陸。随所に断続的な豪雨をもたらし、住宅数百棟が倒損壊、洪水が発生した。
27日時点で約4万3000人が一時避難所に滞在、台風の影響を受けた人は18万5000人に達している。全壊家屋は49戸、損壊は2000戸という。
クリスマスの帰省シーズンのさなか、航空便は115便が欠航、高潮によるフェリー欠航で数千人が足止めされた。
29号は今年上陸したほかの台風に比べて勢力が弱かったが、上陸したのがフィリピンの最貧困・最未開発地域の島々に当たった。
台風は25日夜に南シナ海に抜けた。ソーシャルメディアには、台風一過の青空の下で政府職員らが路上から樹木を撤去する映像が投稿されている。