[国連 29日 ロイター] - 外交筋によると、国連安全保障理事国は30日、中国とロシアが提案した対北朝鮮制裁の一部緩和に関する案を巡り2回目の非公式協議を行う。北朝鮮が年末に設定した米国との非核化交渉の期限を控え、中ロが非公式協議を要請した。
外交筋によると、北朝鮮問題を巡る安保理の結束を維持するため、米国が報道声明の草案をまとめたが、それに反対する中ロが制裁緩和決議案を提示。北朝鮮の資金源となっている産業に対する制裁緩和を盛った内容で、30日に2回目の協議を行うことを求めたという。
しかし、この決議案について、ある安保理外交筋は29日、中ロが決議案の内容について北朝鮮と調整し、安保理理事国と協議を行う前に北朝鮮に文言追加などを認めていると非難。
「中ロは可決に必要な票が足りないと最初から承知のうえで制裁を骨抜きにする決議案を進めている」と同外交筋は述べた。そのうえで「制裁緩和によって北朝鮮の大量破壊兵器開発を支援する決議案を安保理として支持することはできない」と言明した。
北朝鮮はミサイル・核プログラムを巡り2006年から国連の制裁対象となり、安保理はその後、全会一致で制裁を強化してきた。一部の外交筋は、中ロが制裁緩和決議案を採決にかければ、安保理の結束が崩れると警戒感を示している。
オブライエン米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)は29日、北朝鮮が長距離弾道ミサイルや核ミサイルの実験を行えば米国は非常に失望するとしたうえで、世界の軍事・経済大国として米国は適切に対処するとの考えを示した。
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