[ジャカルタ 6日 ロイター] - インドネシアのジョコ大統領は、2024年までの2期目に年平均5.6─6.2%の経済成長を目指す。モノアルファ調整相(経済担当)が6日、ジョコ氏の閣議での承認を受けて発表した。ジョコ氏は昨年4月に再選を果たし、同10月から2期目を務めている。
ジョコ氏は昨年半ば、経済担当調整省から経済成長について悲観版(年平均成長率5.4%)、中間版(同5.7%)、楽観版(同6%)という3つのシナリオを提示されており、今回の目標の上限は楽観版をも超えた形だ。
モノアルファ氏は「われわれは海外情勢(の厳しさ)を理解しているが、楽観論を維持するべきだ」と強調した。
ただジョコ氏は1期目に成長率を年7%に押し上げると約束しながら達成できなかった。近年のインドネシアの成長率は5%前後で、昨年の政府見込みも5.05%にとどまっており、過去4年で初めての減速となりそうだ。
バンク・セントラル・アジアのチーフエコノミスト、デービッド・サミュエル氏は、インドネシアの主要コモディティーの価格低迷や、米中貿易摩擦などに絡む世界経済の不透明感を考えると、ジョコ氏の新たな成長目標は楽観的過ぎると指摘。それでも今後2年で公約に掲げた構造改革が進展すれば、2期目終了までに成長率は5.8%まで加速する可能性があると付け加えた。