[シンガポール 14日 ロイター] - アジア時間14日の原油先物価格は小幅に上昇。15日に予定される米中の「第1段階」通商合意の署名や、米原油在庫の減少見込みに支援しされている。
ただ、中東情勢を巡る懸念が後退したことから上値は重い。米国、イランともに、事態のエスカレートを回避したい姿勢を示している。
0301GMT(日本時間午後0時01分)時点で、北海ブレント先物 (LCOc1)は0.16ドル(0.3%)高の1バレル=64.36ドル。前日は1%下落していた。米WTI先物 (CLc1)は0.13ドル(0.2%)高の58.21ドルで推移している。
ロイター調査によると、米原油在庫は10日までの週、およそ80万バレル減少したと見込まれている(アナリスト4人の予想の平均)。
OANDAのアナリスト、エドワード・モヤ氏は「原油価格は4日間の大量売り後、小幅に反発している」と述べ、貿易を巡る楽観ムードや米イランの対立を巡る懸念の後退に言及した。
「貿易面での次の展開や決算シーズン開始が待たれる中、売りが一服し、一時的に持ち直している」と付け加えた。
CMCマーケッツの主席市場ストラテジスト、マイケル・マッカーシー氏は、通商合意の署名がすでに市場に織り込まれていることから原油相場にはさらなる下落リスクがあると指摘。「合意の署名が行われても、うわさで買って事実で売る展開になる可能性がある」と語った。
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