[ウィニペグ(加マニトバ州)/オタワ 21日 ロイター] - カナダのトルドー首相は21日、北米自由貿易協定(NAFTA)に代わる新協定、USMCA(米国・メキシコ・カナダ協定)の批准に向け、29日に関連法案を提示すると明らかにし、議会に迅速に可決するよう求めた。
ただ、最大野党の保守党は、協定は精査が必要と表明しており、批准手続きが長引く可能性もある。
USMCAに署名した3カ国で、批准手続きが完了していないのはカナダのみ。政府当局者らは、手続きが4月まで長引くと懸念しており、そうなれば今年の米大統領選で再選を目指すトランプ大統領をいら立たせる恐れもある。
トルドー首相は、27日の議会休会明けを前に記者団に対し「新NAFTAの議会承認は、われわれの優先課題だ」と語った。
ただ、トルドー氏率いる自由党は下院の過半数を持たない少数与党で、法案の可決には他党の協力が必要だ。
保守党の通商担当広報官、ランディー・ホバック氏は「無論、適切に精査し、固有の側面に光を当てたい」と述べ、国内産の乳製品やアルミニウムといった分野に悪影響が及ぶ可能性について懸念を示した。
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