[ジュネーブ 4日 ロイター] - 世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は4日、新型コロナウイルスに関するデータ共有を向上させるよう各国の保健当局者に要請した。さらに、国際専門家チームを中国に派遣する意向を改めて示した。
テドロス事務局長は執行理事会で、WHOが支援を必要としている約20カ国に対し、マスクや手袋、約1万8000着の保護ガウンなどを送っていることを明らかにした。
新型コロナウイルス感染拡大を受け、これまでに22カ国が貿易もしくは渡航を巡る制限措置を講じていることについては「短期間かつ公共衛生上のリスクに応じた措置」で、定期的に見直される必要があるとした。さらに「こうした措置は恐怖心や悪印象を煽り、公共衛生上の利点とはならない」と強調した。
中国代表も執行理事会で「過剰反応」することなく、旅行や貿易面での制限を控えるよう求めたWHOの提言に沿うよう呼び掛けた。
新型コロナウイルスによる死者はこれまでに427人。香港で初の死者が報告され、中国本土以外での死者は先週のフィリピンに続き2人目となった。
中国国内での感染者は2万人を超え、中国以外では24カ国で176人の感染が確認されている。人と人の感染ケースも27件確認されている。