[ワシントン 12日 ロイター] - トランプ米大統領は12日、フィリピンのドゥテルテ大統領が米国との「訪問軍地位協定(VFA)」を破棄すると決定したことについて、「気にしていない。お金の節約になる」と重大視しない考えを示した。
VFAはフィリピン国内における米兵の法的地位を定める規定。これまで20年間継続してきた。ただ米政府が、麻薬取り締まりで人権への配慮を欠いたとみなしたフィリピンの元警察トップに対するビザ発給を拒否したため、ドゥテルテ政権が対抗策としてVFA破棄を打ち出した。
これについてエスパー国防長官は「残念だ」と発言。実際VFAがなくなれば、アジア太平洋地域における米軍のプレゼンスが打撃を受けかねない。
それでもトランプ氏は、ホワイトハウスで記者団からドゥテルテ氏に考え直すよう説得するつもりはあるかと聞かれると「正直に言って、大して気掛かりではない。彼らが破棄したいというなら構わないし、多額の費用が節約されるだろう。私の考えは他の人々とは違う」と語った。