[ワシントン 25日 ロイター] - 米通商代表部(USTR)のライトハイザー代表は今週、英国を訪問し、トラス国際貿易相と会談する。英政府関係者が25日、明らかにした。英国が1月末に欧州連合(EU)を離脱したのを受け、米英両国は近く通商交渉を本格化する見通しだが、難航も予想される。
在米英大使館の報道官も会談が行われると確認した。USTRの報道官はライトハイザー氏の訪英日程に関する問い合わせにまだ応じていない。
英政府関係者によると、ライトハイザー氏は3月2日に英オックスフォード大学弁論部「オックスフォード・ユニオン」で講演する見通し。
トラス氏は今月初め、米国との通商交渉において大幅な関税引き下げを求める考えを示している。英国はEUとの新たな関係を巡る交渉も同時並行で行う。
ただ、英政府は対米交渉の正式な目的をまだ公表していない。通商専門家は、近いうちに公表されると見込んでいる。対EU交渉の目的は、27日に公表するとみられる。
米国の通商政策を巡っては、中国と「第1段階」の通商合意がまとまり、米議会が北米の新貿易協定であるUSMCA(米国・メキシコ・カナダ協定)を批准した。ムニューシン米財務長官ら複数の米政府高官は、英国との2国間通商協定が通商政策における最優先課題になったとの見方を示している。
米英ともに、11月の米大統領選前の合意に期待を示している。米国は同時に、EUとも通商交渉を進める見通し。