[ブリュッセル 26日 ロイター] - 欧州連合(EU)のバルニエ首席交渉官は26日、EUを1月末に離脱した英国との通商交渉について、EUがカナダと結んでいる貿易協定をモデルにした合意をまとめる可能性に否定的な見解を示した。
EUと英国の通商交渉が3月2日に始まるのを前に、バルニエ氏は、英国はEU市場の「超優先的なアクセス」を得るために、公正な競争条件を確約する必要があると強調。欧州議会で開かれたイベントで語った。
「英国はカナダ型を望むと表明しているが、英国はカナダとは違うという問題がある」と指摘。英国がEUと地理的に近く、カナダに比べるとEUとの貿易量もはるかに多いからだと説明した。
「われわれは英国に、EU市場への超優先的なアクセスを提供する用意がある」とし、外国にとっては「前例のない」アクセスになると述べた。ただ、英国が公正な競争条件を尊重し、不公正な競争上の優位性を回避すると確約しない限りは実現しないと続けた。
バルニエ氏はまた、従来のEU・英関係が継続する「移行期間」の終了後、「2021年1月1日からはEU単一市場に入る全ての英製品が検査の対象になる」と指摘。フランスとオランダは通関職員をそれぞれ700人増員し、ベルギーは400人増やしたと明らかにした。 OLJPWORLD Reuters Japan Online Report World News 20200226T232833+0000