[ジュネーブ 26日 ロイター] - 中国の張軍・国連大使は26日、バチェレ国連人権高等弁務官が今年中国を訪問し、新疆ウイグル自治区にも足を運ぶとの見通しを示した。
張氏は国連人権高等弁務官事務所で発言し、「訪問の詳細を調整するため、バチェレ氏の事務所と緊密に作業を進めている」とした。
バチェレ氏はこれまで中国に対し、国連による同自治区の調査を認めるよう繰り返し要請。昨年6月の弁務官事務所の会議で、張氏はバチェレ氏の訪問を期待すると述べていたが、交渉は行き詰まっていた。
同事務所のコメントは得られていない。
国連の専門家と活動家らは、新疆ウイグル自治区の抑留センターにウイグル族その他のイスラム教徒、少なくとも100万人が拘束されているとみている。これに対して中国は、センターはテロや過激な行動を撲滅し、職能訓練を与える施設だと主張している。
張大使は、この措置によって治安が著しく改善し、センターを卒業した「トレイニー」らが安定した職を得られるようになったとし、同自治区を巡る「根拠のない主張」は受け入れられないと述べた。
人権団体はロイターに対し、バチェレ氏の訪問は中国側が管理する形とせず、独立性と信頼性が確保されるべきだとの考えを示した。