[東京 28日 ロイター] - 東京都オリンピック・パラリンピック準備局の延與桂次長は28日、ロイターの取材に対し、新型コロナウイルスの感染拡大がさまざまな影響を及ぼしているなか、五輪大会は「計画通りやることにいささかも変更はない」と述べ、日程延期や中止が検討されているとの報道を否定した。
また、今後、感染がさらに広がった場合、どういったプロセスで計画変更が検討されるのかとの質問に「こうなったらこういう段取りでこう決めるということは考えていない。脳裏の中にもない」と答えた。
一部週刊誌が、大会組織委員会が大会開催を半年ほど延期する案や1年延期する案を検討していると報じたことについて、「そんなことは議論されていない」と否定した。
国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長は27日、緊急の電話記者会見に応じ、7月24日開幕の東京五輪を予定通り実施するため全力で準備する意向を表明した。
小池百合子東京都知事も27日、東京都議会の答弁で、IOCのコーツ調整委員長と連絡を取り合っているとし、「準備をお互い進めていこうとの趣旨のメールをいただいている」と開催への意欲を示した。
東京オリンピック・パラリンピック大会組織委員会の武藤敏郎事務総長は26日、感染拡大防止に向けた政府の方針発表を受けて記者団に、聖火リレーについて中止する計画はないとした上で、「規模を縮小するのも一つの考え方だ」と述べていた。
延與氏はまた、東京都の五輪大会の準備作業について「計画通り進んでいる」と述べた。
(宮崎亜巳)