[キャンプ・マレー(米ワシントン州) 5日 ロイター] - ペンス米副大統領は5日、米国で新型コロナウイルス感染がもっとも深刻とされるワシントン州を訪問し、連邦政府からの支援を表明するとともに、トランプ大統領の発言をめぐり大統領を擁護した。
ワシントン州のジェイ・インズリー知事(民主党)は前週、ツイッターで、新型ウイルス感染対応についてペンス副大統領とトランプ政権を厳しく批判。「ペンス副大統領に、トランプ政権が科学的根拠に基づき真実を知らせていれば、我々の対策はもっとうまくいっていたはずだ、と伝えた」と投稿していた。
ペンス副大統領は新型コロナウイルスの対策担当に任命されている。
ただ、この日はそうした緊張はひとまず脇に置き、揃ってシアトル郊外の危機対応センターを訪問。副大統領は知事の対応を称賛し、市民に対して「我々は常に傍にある」と呼びかけた。
インズリー知事によると、会談ではペンス副大統領から、不足しているウイルス検査能力や隔離患者の収容能力拡大について援助の申し出があった。高齢者施設向けに連邦政府からの緊急支援も提供されるという。
一方、トランプ大統領が4日、FOXニュースのインタビューで、世界保健機関(WHO)が示す新型ウイルスの致死率に疑問を呈したことが、新たな批判の火種となっている。
副大統領は大統領の発言を擁護し、世界の死者数はWHOの予測よりもずっと少数になる見通しだ、と述べた。
インズリー知事は大統領のコメントに反発しながらも「今は言い争いをしている余裕はない」と述べ、危機対応への取り組みを遅らせることは得策ではないとの考えを示した。
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