[ワシントン/ニューヨーク 8日 ロイター] - 米国立衛生研究所のアンソニー・ファウチ感染症研究所所長は8日、同国で新型コロナウイルスの感染が拡大しており、基礎疾患のある人は大規模な集会への参加を見合わせる必要があるかもしれないとの認識を示した。
NBCの番組で述べた。同所長は9日までに追加で40万人の検査が可能になるとも発言。週末までには400万人の検査をできる体制が整うという。
米国では450人の感染と19人の死者が報告されている。感染者は全米50州の半分以上で報告されており、8日にはバージニア州とコネチカット州で初の感染が確認された。
トランプ大統領は7日、政治集会を継続すると表明。同大統領の集会には最大2万人が参加することもある。大統領選で民主党の候補指名を争っているサンダース上院議員とバイデン前副大統領もこれまでのところ選挙イベントは中止していない。
ファウチ所長は、感染の拡大が続いた場合、混雑した場所を避けるよう国内当局が対策を講じる必要が出てくるかもしれないと発言。どのような可能性も否定できないが、中国やイタリアのような大規模な隔離が必要になる可能性は低いと指摘した。
同所長は「基礎疾患のある人、特に基礎疾患のある高齢者は飛行機に搭乗したり、長期の旅行に出かけることはよく考えたほうがよい。クルーズ船には乗らないほうがよい」と述べた。