[イスタンブール 8日 ロイター] - トルコのエルドアン大統領は8日、ギリシャ政府に対し、トルコから欧州連合(EU)に入ろうとする難民に「門を開く」ように促すとともに、9日の協議でEUからより多くの支援獲得を目指す考えを示した。
トルコは2月28日に難民の欧州への越境を容認。これを受け、数万の難民がギリシャを目指し国境に押し寄せている。トルコとEUは2016年、EUがトルコに滞在する難民への経済支援などを実施するかわりに、トルコは難民の欧州行きを抑制することで合意していた。
トルコには約360万人のシリア難民がいるが、政府はEUが合意を尊重していないと主張している。
エルドアン大統領は演説で「難民問題について、国際社会からより多くの支援を期待している。9日にベルギーでEU当局者との会議があり、この問題が議題になる」と語った。
これに対してドイツのマース外相は、「弱者を盾にした交渉」は望ましい結果を生まないと述べた。
欧州には15年と16年に100万人以上の中東・アジア移民が押し寄せたが、その大半はトルコとギリシャを通じてだった。トルコ政府は、最近のシリア情勢悪化を受けた新たな難民の流入を懸念している。
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