［カブール ９日 ロイター］ - アフガニスタンのガニ大統領は、９日に予定していた大統領就任式を午後まで延期した。対立候補だったアブドラ行政長官が予定していた宣誓式を延期したため。
これにより両氏とハリルザド米アフガン和平担当特別代表との間で調整に向けた余裕が生まれた。
昨年９月２８日に行われた大統領選を巡っては、アフガニスタンの独立選挙委員会（ＩＥＣ）が２月１８日にガニ氏の再選を宣言。だが対立候補だったアブドラ行政長官はこの結果を受け入れず勝利を宣言した。
双方とも９日の就任を予定しているが、アブドラ氏はガニ氏が就任を延期すれば自分も延期するとしていた。
延期の決定前にガニ陣営の１人はロイターに、何も変更されておらず、ガニ氏の就任式は予定通り行われると説明。「ちょうど来賓が到着しはじめたところで、数時間以内に就任式が行われる」と述べた。
反政府武装勢力タリバンと米国は、２月２９日にアフガンからの米軍撤退を巡る合意に署名。これを受け、政府はタリバンとの協議に向け準備している。
カブールのある西側外交関係者は、「ガニ氏が就任式を強行する意向なら、アブドラ氏も就任式実施を決定するかもしれない。すべては未決定だ」と述べた。この人物は、両陣営から就任式に招待されているという。
同国の法律では、選挙結果発表から３０日以内に就任式を実施しなければならない。