[ソウル 10日 ロイター] - 韓国金融委員会(FSC)は10日、新型コロナウイルスの感染拡大を巡る懸念から前日に国内市場の株価が急落したことを受け、株式の空売り規制を3カ月にわたり大幅に厳格化すると発表した。
FSCによると、11日以降、唐突で異常な空売りの増加を見せた銘柄はその後10日間、空売りが禁止される。現行規則では、空売りの停止は1日で終わる。
空売り規制の対象範囲も広げる。総合株価指数(KOSPI)採用銘柄で、5%以上急落し、かつ1日の空売りが過去40営業日平均の3倍以上に膨らんだ銘柄は、新規則の適用対象となる。現行規則は、1日の空売りが6倍以上になった銘柄のみに適用される。
企画財政省はこれより先、株式の空売りに関する規制を強化する方針を発表したが、具体策には言及していなかった。
企画財政省の金容範(キム・ヨンボム)次官は、ソウルでの政策会議後に発表された声明で、必要に応じて市場安定化に向けた追加措置を講じ、投機的な動きを抑制する方針を表明。
政府は市場のボラティリティー抑制に「総力」を挙げて取り組み、外国為替市場で群衆行動が見られた場合、行動すると述べた。
新型ウイルスによる経済への影響懸念から世界の市場が大荒れとなる中、ソウル株式市場は9日、4%超下落した。韓国取引所の暫定データによると、海外勢の売り越しは1兆3130億ウォン(11億米ドル)と過去最大を記録した。
10日のソウル株式市場は一時下落した後、反発して終了。韓国企画財政省による空売り規制強化方針の発表と世界各国の景気刺激策への期待が市場心理を支援した。
*内容を追加しました。 OLJPWORLD Reuters Japan Online Report World News 20200310T020813+0000