[メキシコ市 10日 ロイター] - メキシコのエレラ財務相は10日、原油市場の混乱を引き起こしているロシアとサウジアラビアの価格競争に歯止めをかけるため、メキシコなど一部の国が両国の仲介を目指していることを明らかにした。
メキシコは、石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟国でつくる「OPECプラス」に参加している。
1998年には敵対関係にあったサウジとベネズエラを1年間にわたる極秘交渉で説得して減産を実現。原油価格を押し上げた実績がある。
同相は会見で「メキシコなど一部の国は、第三者として懸け橋になることを目指している」と発言。「メキシコには仲介の実績がある。仲介には一定の外交力が必要だ」とし、すでに交渉ルートの模索を始めていることを明らかにした。
メキシコ以外にどの国が仲介を目指しているかは明らかにしなかった。
メキシコは1998年時点で日量300万バレル以上の原油を生産していたが、現在の生産量は日量170万バレルに落ち込んでいる。