[ワシントン 12日 ロイター] - 米国防総省は12日、米軍兵士2人と英軍関係者1人の死者が出た11日のイラクでのロケット弾攻撃について、イランの支援を受ける武装勢力の犯行との見方を示し、トランプ大統領が米軍に対応する権限を与えたと明らかにした。
エスパー国防長官と米軍制服組トップのミリー統合参謀本部議長は、イランの支援を受けるイスラム教シーア派武装組織「カタイブ・ヒズボラ」など具体的な組織名には言及しなかった。
ただ、あらゆる選択肢が机上にあるとしており、イラク国内で、米国とイラン、イランを後ろ盾とする勢力の対立が再び深まるとみられる。
エスパー長官は、国防総省で記者団に対し「大統領と話した。大統領は自身のガイダンスに沿って、われわれが必要とする措置を講じる権限を私に与えた」と語った。
米国の対応にイラン国内での攻撃が含まれるかとの質問には、武装勢力自体への攻撃が優先されることを示唆。「現時点でいかなる選択肢も排除するつもりはないが、組織を焦点にしている。イラクでこの攻撃を実行したとわれわれが確信している組織が、直接の焦点になる」と述べた。
トランプ大統領は、ホワイトハウスで記者団に対し「イランだと完全に断定」されてはいないとし、米国がどのような対応を取るかには言及を避けた。
イラクの首都バグダッド北方にあるタジ基地に11日、小型ロケット弾18発が撃ち込まれ、米軍関係者2人と英軍関係者1人が死亡し、10数人が負傷した。[nL4N2B50BL]
犯行声明は出ておらず、イランもコメントしていない。