[ロンドン 27日 ロイター] - 欧州連合(EU)の欧州証券市場監督機構(ESMA)は27日、EU加盟国の規制当局に対し、上場企業が財務諸表の提出を延期することを認めるよう要請した。
新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、期限内に会計監査を行うことが難しくなっているため。
ESMAは「財務諸表の公表を法定期限以降に延期する必要がある企業を容認すべきだ」と表明した。
上場企業は、通年の財務諸表を年度末から4カ月以内に公表することが義務付けられている。12月31日が年度末の企業は、4月末が期限となる。ESMAはこの期限を2カ月先延ばしすべきとしている。
株式や債券の発行企業は、中間期の財務諸表を中間期終了から3カ月以内に提出する必要があり、一部企業は3月末が提出期限となっている。ESMAは1カ月の猶予を与えるべきとしている。
ESMAは声明で「これは投資家を保護するもので、EUの金融市場の整合性に資する」と表明。必要なら猶予期間修正の潜在的必要性を再評価するとした。
一部加盟国はすでに提出期限を延期している。ESMAは「今回の声明は、(期限延長に関する)法規則改正を行っていない、あるいはその予定がない加盟国に関連付けたものだ」とした。
*内容を追加しました。 OLJPWORLD Reuters Japan Online Report World News 20200327T083916+0000