[テルアビブ 6日 ロイター] - イスラエル中央銀行は6日、政策金利
中銀は利下げと同時に、中小企業への融資拡大を目的に、銀行に対し0.1%の固定金利で期間3年の融資を実施することも決定。規模は50億シェケルになるとした。
中銀は18年11月に利上げを実施した後は10会合連続で金利据え置きを決定。今回の会合について、ロイターがエコノミスト12人を対象に実施した調査では、金利据え置きと0.1%への利下げで予想は割れていた。
ヤロン総裁はテレビ会議方式で実施された記者会見で、3月末までにイスラエルの経済活動の37%がまひ状態に陥り、個人消費の27%が停止したとし、第1・四半期は5%のマイナス成長になるとの見通しを表明。利下げは「家計や企業の借り入れコストの引き下げに直ちにつながり、この危機の克服に当たり経済活動の回復を支援する」と述べた。
その上で、経済情勢が一段と悪化すれば、中銀は既存の政策の拡大に加え、経済への影響を最小限に食い止めるために新たな政策ツールを利用していくと述べた。
中銀は20年のイスラエルの経済成長率はマイナス5.3%になると予想。ただ21年はプラス9%近辺に戻すとの見方を示した。
金利水準について、中銀のエコノミストは20年は0─0.1%の範囲内にとどまると予想。21年は0─0.25%になるとした。インフレ率については20年がマイナス0.8%、21年はプラス0.9%になるとし、中銀が目標とするプラス1─3%を下回り続けるとの見方を示した。
イスラエルでは新型コロナウイルスの感染者数は約9000人、感染による死者数は51人。
通貨シェケル