［オタワ １７日 ロイター］ - カナダのトルドー首相は１７日、新型コロナウイルスの感染拡大で、大きな被害を受けている石油・ガス業界の支援策として、２５億カナダドル（１８億ドル）を支出する方針を明らかにした。
石油・ガス業界は、カナダの国内総生産（ＧＤＰ）の１０．６％を占める。業界は政府に対し、新型コロナと原油価格安に対応するため、資金支援に関する早急な対策を求めた。
トルドー首相は、エネルギー部門の労働者が「何重もの災難」に直面していると指摘。国内３州に１７億カナダドルを投じる意向を示した。
首相は、「これら３州で、企業の経営破綻を回避し、環境目標達成を支える一方、早急に雇用を創出することがわれわれの目的だ」と訴えた。支援策では１万人の雇用を確保すると述べた。
政府はまた、７億５０００万カナダドルの基金設立を進める。企業がメタンなど温室効果ガスを削減し、カナダが気候変動対策で掲げている目標達成を目指す上での融資を供与する。 トルドー首相はまた、カナダ産業開発銀行とカナダ輸出開発公社と連携し、リスクに直面する中堅エネルギー会社の融資支援を拡大すると強調。当局はエネルギー業界の状況を調査し、さらに支援の必要があるかどうか検討していくと語った。