[ニューデリー 25日 ロイター] - インドは、中国など国境を接する国からの投資に対する審査を強化する新ルールを巡り、一部セクターに限定して迅速に審査を行う「ファストトラック」を設ける方針。3人の関係筋が明らかにした。
先に発表した新ルールが投資案件の進展を阻害するとの懸念に対応した措置。政府は今月、新型コロナウイルスの世界的流行に乗じた企業買収を阻止する目的で、隣国からの直接投資(FDI)に政府の事前承認を義務付ける方針を公表した。
中国企業側からは、承認が下りるまで数週間かかり、投資計画に悪影響が出ることもあり得るとの懸念が出ている。在ニューデリーの中国大使館はこの政策が差別的だと批判していた。
政策立案に関与した政府筋によると、インド政府は、戦略的に重要でないセクターへの小規模投資提案については15日以内に結論を出す方針。ただ、戦略的に重要とみなされるセクターはどこかや、小規模ではないとみなす投資の割合については言及を避けた。
他の関係筋2人も、政府が「ファストトラック」を設定する方向で調整中であることを確認した。迅速処理の適用案件については7日─4週間内の承認をめどとするという。
インド当局はコメントに応じていない。