[ブラジリア 27日 ロイター] - ブラジル経済省の高官は27日、新型コロナウイルスの感染拡大防止で休止状態に陥っている経済活動の段階的な再開に向けて政府が計画を策定していると明らかにした。また、プロサッカーの試合を近く無観客で再開することに期待を示した。
経済省で生産性・競争を統括するカルロス・ダコスタ氏は記者会見で、事業活動やサッカー試合の再開日程はまだ決まっていないとし、市民の健康や安全性が最優先されると強調した。
その上で、サッカーは比較的早期に再開できる分野の1例だとし、政府が関連団体と日程を協議していることを明らかにした。
バーやレストランも近く営業を再開できる可能性があるとの見通しを示した。
ブラジルでこれまでに確認された新型コロナ感染者は6万6000人を超え、死者も4500人超に上っている。ウイルスの流行や封鎖措置によって経済に深刻な打撃が及ぶとみられ、一部のアナリストは年間の国内総生産(GDP)が過去最悪の縮小になると予想している。
ブラジルは人口当たりの検査率が中南米で最も低い国の1つでもある。ダコスタ氏はこれについて、政府は月700万─800万件の検査実施に向けて取り組んでいるとした。
同氏はさらに、自動車、航空、食品を除く小売り、電力エネルギーなどの業界を対象に、年間売上高3億レアル(5300万ドル)以上の企業に対する2つの新たな支援プログラムを政府が近く発表するとの見通しを示した。