[ブラジリア 6日 ロイター] - ブラジル中央銀行は6日、政策金利を75ベーシスポイント(bp)引き下げ、過去最低の3.00%とした。新型コロナウイルス感染拡大による経済への影響を抑制するため、市場予想より大幅な利下げに踏み切った。
利下げ幅は2017年10月以来の大きさ。政策当局者は6月の次回会合で最大75bpの利下げを実行する準備があることを示唆した。
9人のメンバーで構成される金融政策委員会(COPOM)によると、決定は全会一致だったが、2人の委員が一段と大幅な利下げを提案した。2会合連続の利下げとなった。
ロイターが4月末にエコノミスト26人を対象に実施した調査では、50bpの利下げが予想されていた。
COPOMは声明で、景気の現状は「異例の大型金融刺激策」を必要にしていると指摘。「委員会は次回会合に向けて、財政シナリオと経済指標次第では、今回よりも大幅ではない最終的な金融調節を検討する」とした。
2人の委員は、景気シナリオの深刻さと物価に上振れ圧力が明らかにない状況を踏まえ、一段と大幅な利下げを一度に実施した上で、政策金利を何カ月間も同じ水準で維持するよう提案した。
COPOMはまた、来年にかけてのブラジル政府の財政支出や「その持続性についての認識」が、金融刺激策の期間の長さを決める上で鍵になると説明した。
Asaバンクのディレクター、カルロス・カワル氏は「われわれは経済が極めて深刻な危機を経験しているとみており、正しい政策の組み合わせは非常に低水準の金利と非常に低水準の為替レートだ」と指摘。「成長とインフレの見通しを考慮すると、次回会合も75bpの利下げになると思う」と付け加えた。
*内容を追加しました。 OLJPWORLD Reuters Japan Online Report World News 20200506T225241+0000