[メキシコ市 12日 ロイター] - メキシコ政府は12日、自動車産業の業務再開を認める方針を示した。新型コロナウイルスの感染拡大で混乱している北米のサプライチェーンの稼働が再開する可能性がある。
拘束力のある公衆衛生ルールを決定する政府の保健委員会は、自動車・航空産業など輸送機器メーカーを必要不可欠な経済活動に指定することに同意したと表明。詳細はロペスオブラドール大統領が13日に発表する見通しだ。
同大統領は定例会見で「あすニューノーマル(新常態)への復帰計画を説明する」とし「正常化ではない。変化が起きているためだ」と述べた。
保健委員会はツイッターで鉱業・建設を必要不可欠な経済活動と判断したことも明らかにした。業務を再開する産業はすべて、政府の公衆衛生対策に従う必要があるとしている。
メキシコの4月の自動車生産は約99%減少。米国企業はメキシコのサプライチェーンに依存しており、米国からは業務の再開時期で足並みを揃えるよう求める声が出ている。
ただ、メキシコでは米国に数週間遅れる形で新型コロナの感染が拡大しており、政府は早急な活動再開には慎重な姿勢を示している。
今後も経済活動が制限されるかどうかは不明。当局者が匿名を条件に明らかにしたところによると、自動車産業の業務再開は今月18日になる可能性が高い。
米自動車メーカーは工場の生産を今月18日に再開する計画を明らかにしている。