[ウェリントン 14日 ロイター] - ニュージーランド(NZ)準備銀行(中央銀行)のオア総裁は14日、金融機関はマイナス金利に対応する用意がまだできていないとし、現時点では量的緩和が利用可能な最善の金融政策手段だとの認識を示した。
オア総裁は議員との会合で「一部の銀行はマイナスのオフィシャル・キャッシュレート(政策金利、OCR)や銀行間金利に実際に対応できるよう作業中で、運用上の課題が残っている」と述べた。
NZ中銀は13日に開いた金融政策会合で、資産買い入れの規模を倍に拡大した。
総裁は、中銀の国債保有額を発行済み国債残高の半分以下に抑える方針を徹底し、他の市場参加者が購入する余地を十分に残したいと表明。
中銀が国債を直接買い入れる「財政ファイナンス」については、可能性を排除しなかったが、現時点で必要はないとの認識を示した。
「市場が機能不全に陥っている場合は実施したくないが、現在はそのような状況からほど遠い。発行市場で買い入れる必要がないなら、流通市場を介するほうがはるかに効果的だとわれわれは感じている」と語った。
また、財政ファイナンスを実施したいかどうかは政府が決めることだと続けた。
NZ政府は新型コロナウイスの感染拡大にる経済への影響を緩和するため、14日に示す2020年度予算案でよ、大規模な景気刺激策を打ち出すとみられている。
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