[北京 22日 ロイター] - 中国政府は22日、エネルギー貯蔵能力を拡大し、主要産業向けのガス・電気料金を引き下げる方針を示した。エネルギー供給の確保と新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)の影響を相殺することが目的。
22日から開幕した全国人民代表大会(全人代、国会に相当)では、石油・ガスのネットワーク拡大とシェールガスや炭層ガスを含む非在来型天然ガスの開発に向けた支援継続を表明した。
中国国家発展改革委員会(発改委、NDRC)は、原油貯蔵施設の建設を進める方針を表明。新型ウイルス感染拡大で原油需要が急減し、世界中で貯蔵施設が不足していることが背景にある。 併せて、原油・ガス埋蔵区の採掘権取引を推進するとした。
一方、財政省は、天然ガスを原料に使う化学肥料事業など、新型ウイルス感染拡大で甚大な影響を受けた農業関連事業のガス料金を引き下げる方針を表明した。
また、商工業向けに実施している5%の電力料金引き下げを年末まで継続する。従来は2月1日から6月30日までとしていた。