[ワシントン 7日 ロイター] - パウエル元米国務長官は、11月の大統領選でバイデン前副大統領を支持すると7日に表明した。
共和党のブッシュ政権で国務長官を務めたパウエル氏はCNNとのインタビューで、黒人差別に抗議するデモへの対応などを巡りトランプ大統領が合衆国憲法から「逸脱した」と指摘し、米国の民主主義を危険にさらしていると強く批判した。
その上で「どのような形であれ今年トランプ大統領を支持することはできない」と述べ、バイデン前大統領に投票すると明言した。パウエル氏は2016年の大統領選時にもトランプ氏に投票しなかった。
一方、トランプ氏は、ツイッターへの投稿で「パウエルは実に堅物で、われわれをひどい中東戦争に巻き込んだ責任があるが、もう1人の堅物で寝ぼけたジョー・バイデンに投票すると言った」と批判を繰り広げた。
全米各地で人種差別に対する抗議活動が広がる中、トランプ氏の対応を巡っては、共和党や軍指導部から相次ぎ批判が出ている。
トランプ政権発足当初に国防長官を務めたジム・マティス氏は先週、トランプ大統領は米国の分断を図っていると非難し、市民の暴動への対応に軍を動員すべきではないと訴えた。