[ロンドン 8日 ロイター] - 英石油大手BP (L:BP)は8日、世界従業員の約15%に相当する1万人を削減すると発表した。事業の軸足を石油・ガスから再生可能エネルギーにシフトさせる戦略の一環。
ルーニー最高経営責任者(CEO)によると、削減の大半は年内に実施される。主に事務職の上級社員が対象で、約5分の1は英国内で行われる。
BPの世界従業員数は約7万0100人。うち英国従業員は1万5000人。
新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)の影響で原油需要が先例にない落ち込みとなる中、石油大手は軒並み2020年の投資計画を縮小した。
BPもこれまでに今年の設備投資計画を120億ドルと、25%削減し、21年末までに25億ドルの費用削減策を実施する方針を示しているものの、ルーニーCEOはこの日、一段の節減策が必要となる公算が大きいとした。
また、21年3月まで上級社員の昇給を停止するほか、今年は現金賞与は支給しない公算が大きいとした。
競合の米シェブロン (N:CVX)は先月、継続中の事業再編の一環で、世界従業員の10─15%を削減する計画を発表。英蘭系ロイヤル・ダッチ・シェル (L:RDSa)は希望退職者の募集を開始している。