[シドニー 18日 ロイター] - 国際的な不動産情報サイト「居外IQI」によると、オーストラリアの住宅物件購入に関する中国からの問い合わせが5月に約3年ぶりの水準に落ち込んだ。
両国関係悪化の影響が住宅市場にまで及んできた可能性がある。
居外IQIのデータによると、5月の問い合わせは4月から65%以上減少した。オーストラリアでは相対的に早く新型コロナの感染が収束しており、4月は問い合わせが急増していた。
オーストラリア政府は、新型コロナの感染源に関する調査を要求し、中国との関係が悪化している。
住宅市場は近年、オーストラリア経済を支える柱となっており、中国勢の関心低下が続けば、市場が打撃を受ける恐れもある。
5月の問い合わせ減少を受けて、中国はオーストラリアの不動産投資で米国、カナダに次ぐ3位に後退した。
エコノミストの間では、両国関係の緊張がいずれ緩和し、オーストラリア経済にそれほど大きな影響は出ないとの見方が多いが、先行きは不透明でリスク要因の1つになるとみられている。 OLJPWORLD Reuters Japan Online Report World News 20200618T071056+0000