[オスロ 18日 ロイター] - ノルウェー中央銀行は18日、政策金利を予想通り過去最低の0%で据え置いた。過去数週間で経済見通しは想定以上に改善したとして、政策スタンスをややタカ派に修正し、2022年に利上げするとの想定を示した。
今回の据え置き決定は全会一致。中銀は、新型コロナウイルスの世界的流行と原油価格急落を受け、3月以降、政策金利を3回引き下げ1.5%からゼロ%にした。
中銀は声明で、「5月の政策決定会合以降、経済活動は想定より早く上向いている。政策金利見通しからみて、金利は現在の水準で今後数年は推移し、その後は経済状況が正常化するなか徐々に上昇する」との見方を示した。
中銀はこれまで、政策金利が2023年末までゼロ%にとどまると想定していた。しかし、今回示した経済予測では、2022年に0.1%に上昇し、23年には0.5%になるとした。
オルセン中銀総裁は会見で、政策金利が22年後半に上昇し始めるとの見方を示した。
ノルデア・マーケッツは顧客向けノートで「新たな政策金利見通しはタカ派で、23年末までに少なくとも2回の利上げを想定している」と述べた。
国内最大手の銀行DNBのチーフエコノミスト、Kjersti Haugland氏は「中銀が22年後半の利上げを示唆したのはサプライズだ」とツイートした。
中銀は本土の経済成長率(石油・ガス生産を除く)について、今年はマイナス3.5%とし、前回5月に示したマイナス5.2%から上方修正。21年も前回の3.0%から3.7%に引き上げた。
新型コロナ危機を受けた原油価格急落は同国の経済に大打撃を与えたが、議会が可決した減税が影響を和らげるとの見方を示した。
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