[シドニー 19日 ロイター] - オーストラリア統計局が発表した5月の小売売上高(速報値)は季節調整済みで前月比16.3%増と、過去最高の伸びを記録した。新型コロナウイルス対策で導入されたロックダウン(都市封鎖)の大幅解除を受けて全セクターが活動を再開し、記録的な落ち込みを記録した4月から急回復した。
4月の小売売上高は前月比17.7%減だった。
5月は前年比でも5.3%増加した。
5月の小売売上高が力強い回復を示したことは、第2・四半期の消費が当初懸念されたほど低迷せず、豪経済が30年ぶりのリセッション(景気後退)から早期に抜け出せるとの期待をもたらしている。[nL4N2DG0JO]
5月は、家庭用品・衣類・靴・アクセサリーの小売り、飲食店やテイクアウトサービスで売り上げが大幅に増加した。
豪小売売上高はここ数カ月、大きく変動している。3月はロックダウン前のパニック買いで大幅に増加、4月はロックダウンで急激に減少していた。
求人情報サイトのインディードのエコノミスト、カラム・ピッカリング氏は「小売り統計の38年の歴史において、こうした大きな変動は前例がない。そのため、小売り業界全体の状況を見極めるのは難しい」と指摘した上で「高い失業率と低い賃金の伸びは小売業界にとり決してプラスではない。小売業界が年末まで、厳しい戦いを強いられることは明らかだ」と説明した。
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