[ロンドン/北京 15日 ロイター] - 中国政府は、中国通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)[HWT.UL]製品を第5世代(5G)移動通信システムから完全排除する英国の決定について、中国企業の英投資に多大な影響が出るだろうとジョンソン首相に警告した。
ジョンソン首相は14日、ファーウェイ製品を5Gシステムから2027年までに完全に排除すると発表し、従来の限定的な参入容認方針を転換した。
ファーウェイ排除に向け各国に圧力をかけてきたトランプ米大統領は、米国との事業を望む国はファーウェイを除外すべきだと述べた。
これに対し中国は、英政府がファーウェイを「切り捨てた」と中国企業が見なすため、今回の決定は投資に打撃を与えるだろうと警告。劉暁明駐英大使は、シンクタンクの欧州改革センターに対し「ファーウェイに対する扱いは他の中国企業が非常に注視しており、投資拡大への信頼感を持つことが非常に難しくなる」と述べた。
また、中国外務省の華春瑩報道官は「ファーウェイ禁止が国家安全保障とは何ら関連がなく、極めて政治色の強い操作であることが改めて示された」とし、「ファーウェイを排除する英国の決定は英国の利益を阻害する。世界は大きく、英国は比較的小さい国だ」と語った。