[ロンドン 21日 ロイター] - 海運データなどによると、イラクの原油輸出が7月に入って増加していることが分かった。石油輸出国機構(OPEC)第2位の産油国である同国が、協調減産で決められた減産枠をなお達成していないことが示された。
リフィニティブのEIKONと2つの業界データの平均によると、7月はイラク南部からの輸出が20日までで日量平均270万バレル。これは6月の公式データと変わらない水準だ。
OPEC加盟国とロシアなど非加盟国で構成する「OPECプラス」が5月に結んだ過去最大の減産合意で、イラクは日量106万バレルの減産を行うことになっている。
7月の数字はイラクがなお合意枠を満たしていないことや、同月の計画よりはるかに多くの輸出を続けていることが示されている。
一方、タンカーのデータと2つの業界筋によると、イラク北部からの輸出は7月に増加。これまでのところ、北部の輸出は少なくとも日量45万バレルで、6月の37万バレルから増加しているという。
北部の輸出増加を踏まえると、イラクの7月輸出はこれまでに日量8万バレル増加していることになる。