[ブリュッセル 27日 ロイター] - 欧州連合(EU)のバルニエ首席交渉官が英国とのEU離脱後の関係を巡る非公開協議で、合意は得られると確信を示したことが外交筋の話で明らかになった。
EUと英国は先週、ロンドンで自由貿易協定(FTA)を巡る協議を実施したが、公正な競争や漁業権などを巡る溝を埋めることができず、バルニエ氏は23日、現時点で合意に達する「可能性は低い」と述べていた。
ただEU外交筋によると、バルニエ氏は協議後、均衡が取れ、かつ持続可能な合意の形成は可能だと指摘。英国のジョンソン首相は、公の場では合意が得られない公算に言及しているが、実際は合意を望んでいると信じていると述べた。
同時に「公平な競争環境(Level Playing Field)」が依然として最大の課題になっており、「公平な競争環境に交渉の余地はない」と明言。エネルギー・運輸分野での協力関係や製品の原産地表示を巡るルール作りといった問題も解決していないとした。
外交筋によると、アイルランドとオランダの外交官も最終的には合意は得られるとし、バルニエ氏と同様の見解を示している。
欧州委員会はバルニエ氏の発言に付け加えることはないとした。アイルランドとオランダはコメントを控えた。
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