[ニューヨーク 12日 ロイター] - 12日公表のロイター/イプソスの世論調査では、米野党・民主党の大統領候補指名が確実なバイデン前副大統領によるカマラ・ハリス上院議員の副大統領候補への起用が、民主党員のほぼ9割の支持を得ていることが明らかになった。
今月11─12日に実施した調査ではまた、女性や若者、一部の共和党員の間で、ハリス氏の人気がバイデン氏よりも高いという結果が示された。
米国民の60%はハリス氏の副大統領候補への起用が米国にとって「大きな金字塔」になると回答。政党別の内訳は民主党が87%と高く、共和党が37%だった。ハリス氏は黒人女性かつアジア系米国人として初の副大統領候補。
調査によると、主要な人口層の大半でハリス氏はバイデン氏よりも好ましいあるいは優れていると見なされており、11月の米大統領選に向け、バイデン氏の支持層拡大に貢献する可能性が示された。
ハリス氏(55)はジャマイカ系の父親とインド系移民の母親を持つ。検事出身の同氏は、カリフォルニ州司法長官を務めた後、2016年に黒人女性として米史上2人目の上院議員に選出された。
今回の調査でバイデン氏のトランプ氏に対する支持率のリードは8%ポイントと、ハリス氏の起用が発表される前から1%ポイント拡大したが、誤差の範囲内に収まった。具体的には、米国の成人の46%がバイデン・ハリス陣営を支持すると回答し、38%がトランプ・ペンス陣営を支持。10─11日実施の前回調査ではバイデン陣営の支持率が44%、トランプ陣営が37%だった。
女性の回答者の60%はハリス氏を好意的に評価していると回答、バイデン氏に好意的な回答はこれを下回る53%だった。
共和党員でも約25%がハリス氏を好意的に評価し、バイデン氏の副大統領候補として適切との見方を示した。バイデン氏を好意的に捉えている共和党員は約20%にとどまった。
35歳より若い成人の間では、62%がハリス氏を肯定的に評価しており、バイデン氏の60%をやや上回った。
調査はオンラインで実施され、米国の成人1000人から回答を得た。そのうち389人が共和党員、419人が民主党員だった。