[ミンスク 13日 ロイター] - 旧ソ連のベラルーシでは、独裁体制を敷くルカシェンコ大統領が6選を決めたことに対する抗議が続いている。対応に苦心する政権指導部は13日、全国的に広がる抗議活動の鎮静化に向け、異例の謝罪声明を発表した。
大規模な抗議は大統領選の投票が終了した9日夜から続いており、これまでに少なくとも2人が死亡、数千人が治安当局に拘束された。
首都ミンスクにあるミンスク自動車工場(MAZ)など、各地の国営企業でも抗議の動きが広がっている。ミンスク市内では人々が手と手をつないで人間の鎖を作りデモ行進を行い、政権に反発して辞職した国営メディアのテレビ番組司会者や記者も参加した。
内政問題担当相は、抗議活動で負傷した人への責任を取り謝罪すると表明。議会トップは、ルカシェンコ氏が拘束の事実について調査を指示したと説明し「我々は戦うことはしない。戦争は必要ない」と強調し、既に1000人以上を釈放したと明らかにした。
欧州連合(EU)は2016年、ベラルーシに対する制裁を一部解除したが、今月中にも再度制裁を課す可能性がある。ドイツはルカシェンコ政権に対する圧力を強めるよう求めている。
ベラルーシの同盟国であるロシアは、外部勢力が干渉しベラルーシ情勢を不安定化させようとしているとの懸念を示している。