[ワシントン 20日 ロイター] - ポンペオ米国務長官は20日、大規模な反政権デモが続いている旧ソ連のベラルーシについて、大統領選挙に「深刻な問題」があったと引き続き懸念しており、選挙不正、および人権侵害を巡る問題の調査に向けた国際的な動きを支持していると述べた。
ベラルーシでは9日に実施された大統領選でルカシェンコ氏の圧勝が発表されて以来、大規模な反政権デモが続いており、これまでに6000人以上の身柄が拘束されたほか、2人が死亡した。
ポンペオ長官は「米国はベラルーシ国民の意思を反映する自由で公正な選挙を支持しているが、8月9日の大統領選は基準を満たしていなかった」とし、「ベラルーシの選挙を巡る問題と人権侵害について、独立調査を実施する国際的な動きを米国は支持している」と述べた。
ポンペオ長官は平和的なデモ参加者に対する暴力の行使と反対派の逮捕に強く反対するとし、「不当に身柄を拘束された人達」を直ちに釈放するよう求めた。
欧州連合(EU)は19日に開いた緊急首脳会議で、ベラルーシの大統領選の結果を認めないとし、選挙の不正や抗議活動の取り締まりに関与したとみられる当局者らに金融制裁を加えることを決定した。